こんにちは、ひかりんパパです。
普段、このブログではひかりんの教育を中心にご案内していますが、ちょっと趣向を変えてご案内できればと思っています。
少し前の話になりますが、ラグビーワールドカップ盛り上がりましたね〜。
この記事を書こうと思ったきっかけは、日本サッカー人気と、ラグビー人気に不思議な符合があると感じたことです。ひかりんパパは中学校時代にサッカー部に所属、膝に怪我を負ってしまい、なかなか治らず中途退部した経験があります。当時、キャプテン翼に牽引される形で、どん底だったサッカー人気から少し復活の兆しが見えた時代でもありました。
今回、”ひとりのにわかラグビーファン”として、思うところを記事にまとめさせていただこうと思います。
目次
1.ラグビーは、サッカーを追いかけている?
1-1.日本代表選手の日当
日当100ドルでやっているのでアマチュアと言える。
2019年10月11日、スコットランド戦を前にした記者会見で、日本代表ジョセフHCは日本代表選手の日当に関して上記のように触れました。ベスト8に進出したラグビー日本代表選手の日当が1万円程度という事実は少し驚きではあります。ちなみに2015年のイングランドワールドカップ当時の日当は4,000円です。
後ほど詳細に触れますが、サッカー日本代表の日当も10,000円です。日本国内で考えれば標準的と言える金額です。
1-2.選手とファンの諦め
古いラグビーファンが語る記憶に残る試合は、大学ラグビー、新日鉄釜石、神戸製鋼の試合を挙げる人が多いです。
これは日本代表の選手、ファンを問わず、ラグビー界での日本代表のプライオリティが低かったことが理由です。日本代表に招集されても断る選手が一定割合いました。無報酬や、怪我の可能性、負ける可能性が高い海外代表チームとの対戦を避けたかったのでしょう。
ファンはどうかといえば、自分の出身校、メディアで報道される強豪チームや好カードに踊らされてきました。
2015年のイングランドワールドカップ、日本対南アフリカ戦、ラグビー経験者でテレビ観戦した割合はかなり低いです。それは「どうせ負ける」と諦めていたことが理由です。ただ、今回の日本ワールドカップ開催を契機に、2019年の日本対スコットランドが「記憶に残るゲーム」と発言するファンが増えるでしょう。
2.ラグビー、サッカー比較年表
3.1970年代後半〜1990年位まで、日本のサッカー人気はどん底
日本代表チームがワールドカップに初出場したのは1998年です。
今では信じられませんが、日本代表はワールドカップ予選で毎回敗退していました。当時の日本リーグで強豪だった読売クラブ(現、東京ヴェルディ)の選手の中には、「読売クラブの方が面白いサッカーをする」ということで、公然と日本代表の招集を見送っていました。先ほどご紹介のラグビー日本代表辞退と似ていますね。
当然、テレビ局にとって、映像コンテンツとしての価値はほとんどありません。
イタリアワールドカップの予選は、西が丘サッカー場で行われました。西が丘サッカー場といえば、高校サッカーで使われるレベルの施設です。1989年当時、収容人員は約9,000人という狭さです。ひかりんパパはこの試合をテレビで観戦していましたが、ゴール前の芝は禿げ、土がむき出しになっていました。ちなみに、インドネシアには8万人収容出来る天然芝のセナヤン・スタジアム(現在の名称はゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム)というアジアでも屈指の立派な競技場があります。その後、西が丘サッカー場は個席化により7,258人まで減ります。
収容人員 : 7,258人(個席:5,073、立見席:2,180、障害者席:5)
引用元:国立西が丘サッカー場
この頃の全日本(日本代表)に関わるお金の話には事欠きません。
1982年から1日3,000円の手当てがつくようになり、翌1983年からは出場した場合、あるいは勝利した場合にボーナスがつくようになりました。いわゆる勝利給の支給です。裏を返せば、1981年まではボランティアで集まっていたことになります。
ちなみに1993年(アメリカワールドカップ最終予選、ドーハの悲劇)当時で日当9,000円です。
第2戦のイランに破れて最下位になり、第3戦から川淵三郎強化委員長(当時、現JFA技術委員会)が、独断で勝利ボーナスとして50万円を支払うことを決めました、その後2連勝を飾り、第4戦目で首位に立つことができました。残念ながら、最終戦でイラクと引き分け3位となり、アメリカワールドカップ出場を逃しました。
なお、2019年の現在でも、日本代表チームの日当は10,000円です。
参考記事>>>日本代表選手への現在のペイメントについて
4.サッカー人気の爆発
1992年を契機にサッカー日本代表チームは変貌を遂げます。
きっかけは、初の外国人監督、ハンスオフトの就任です。それまでに、日本代表チームの監督はすべて日本人、外国人はコーチとして加わるのみでした。
ハンスオフト監督就任直後から、日本代表チームは結果を出します。
アディダスの市販ユニフォーム(高校生がチームで買うレベル)に日本代表のエンブレムをつけて戦った、ダイナスティカップ(日本、韓国、北朝鮮、中国の対抗戦)で優勝、国際大会で初優勝を飾ります。
続いて、翌年にJリーグ開幕を控えて開催されヤマザキナビスコカップにも大観衆が訪れます。
予選リーグはJリーグに参加予定の10チームで戦い、上位4チームが勝ち上がり準決勝が終わったところで中断、広島アジアカップが開催されます。
広島アジアカップでは日本代表が優勝します。
オリンピック予選、ワールドカップ予選で負け続けている日本代表が、アジアナンバーワンになったのです。その後に行われたヤマザキナビスコカップの決勝は大変な盛り上がりになります。
翌年のJリーグ開幕以降のサッカー人気の盛り上がりはご存知の通りです。
Jリーグ開幕当初は世界レベルの選手が集まっていました。1986年ワールドカップ得点王のリネカーは名古屋グランパスエイト、1990年のワールドカップ得点王のスキラッチはジュビロ磐田に所属していました。1994年のワールドカップ優勝のブラジル代表メンバーは、多数(ジョルジーニョ、サンパイオ、ドゥンガ、ジーニョ、ライー、レオナルドなど)が日本にやってきました。
日本代表選手のみならず、世界サッカー界のスターがJリーグに集まっていたわけです。
5.ラグビー人気は爆発するか?
2019年11月5日、テレビをぼんやり見ていたら、東芝所属、日本代表のリーチ・マイケル主将がちょっと気になる発言をしていました。
「ラグビーのトップリーグは、2020年1月より新シーズンが開幕します。昨シーズンまでは毎試合4枚のチケット割り当てがあったところ、2020年のシーズンでは毎試合2枚までに減ってしまう。」ワールドカップの影響から、トップリーグのチケットが人気になっているようです。
複数の南アフリカ代表選手が、日本のトップリーグでプレーします。Jリーグ発足当初のような盛り上がりが、2020年のトップリーグでも起きるかもしれませんね。
日本ラグビーの発展にはひとつ課題があります。
それはサッカーには川淵三郎氏がいて、ラグビーに同様の人物が見当たらないことです。少々豪腕ですが、日本サッカーを良い方向に導いた功績は確かです。また、近年では、国際大会に出場できないほど混乱したバスケットボール界も救いました。日本ラグビーフットボール協会にも若くて少々豪腕な会長が生まれて欲しいものです。
手放しで日本サッカー協会が素晴らしいと言っているわけではありません。
日本サッカー協会には、日本サッカーリーグ開始当時からの悪しき慣習が残っています。一部例外はあるものの、古河電気、三菱重工、日立製作所の丸の内御三家の持ち回りで会長職が決まります。上記の3企業に所属するサッカー関係者でトップに立てば、いずれ日本サッカー協会の会長になれるという安心感が、思い切った行動を支えているのかもしれません。
日本サッカーリーグ発足以降の会長と所属企業の一覧をご案内します。
- 第7代会長 島田 秀夫氏(三菱重工)
- 第8代会長 長沼 健氏(古河電工)
- 第9代会長 岡野 俊一郎(岡埜栄泉、自営)
- 第10代会長 川淵三郎氏(古河電工)
- 第11代会長 犬飼基昭氏(三菱重工)
- 第12代会長 小倉純二氏(古河電工)
- 第13代会長 大仁邦彌氏(三菱重工)
- 第14代会長 【現任】田嶋幸三(古河電工)
参考記事>>>公益財団法人 日本サッカー協会(JFA) 会長挨拶
参考記事>>>公益財団法人 日本サッカー協会(JFA) 歴代会長
ちなみに、川淵三郎氏が就任するまで会長職は無給でした。
6.にわかラグビーファン向け書籍の紹介
高校ラグビーで花園への出場経験がある後輩が職場にいます。
にわかラグビーファン向けの本を紹介してもらいました。「ラグビー知的観戦のすすめ/廣瀬俊朗著」です。著者の廣瀬氏は前日本代表キャプテン(リーチマイケルの前任)です。できれば、ラグビーワールドカップの前に読みたかった一冊です。
記載されているのは以下の内容です。
- ポジション毎に求められる能力と役割、何を考えてプレーしているか?
- ラグビーの基本的なルールと、戦術(パス、キック、スクラムなど)の選択理由
- 各国のラグビー文化と戦術
- スクラムユニゾンの紹介
にわかラグビーファンが実際の試合観戦を考えている場合に必読の一冊です。
7.まとめ
いかがだったでしょうか?
今回、サッカーとラグビーの不思議な相違点に関してご案内しました。
日本代表の盛り上がりをトップリーグにつなげることができれば、きっとラグビー界は発展します。
にわかラグビーファンである、ひかりんパパの記憶に残る試合は、2019年日本ワールドカップの日本対スコットランド戦です。機会があればトップリーグの試合を観戦したいと思っています。
日本ラグビー界には大きなオポチュニティ(前向きな機会)が訪れています。
この機会を逃すことなく、人気を確固たるものとして飛躍して欲しいと思います。
補足:2020年1月開幕、ジャパンラグビートップリーグ、日本代表選手と所属チーム情報
ジャパンラグビートップリーグは、社会人ラグビーの全国リーグです。
例年は9月~翌1月にかけて開催されていますが、2019年は日本でのワールドカップ開催に伴い、2020年1月12日(日)~5月9日(日)の変則スケジュールとりました。16チームが総当たりで対戦して各チーム15試合を行ないます。なお、リーグ戦上位チームによる順位決定トーナメント(プレーオフ)は開催されず、15戦の勝ち点で優勝が決まります。
ラグビートップリーグに参戦する16チームと昨年順位
- 神戸製鋼コベルコスティーラーズ(1位)
- サントリーサンゴリアス(2位)
- ヤマハ発動機ジュビロ(3位)
- トヨタ自動車ヴェルブリッツ(4位)
- NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(5位)
- パナソニックワイルドナイツ(6位)
- クボタスピアーズ(7位)
- リコーブラックラムズ(8位)
- Honda HEAT(9位)
- NECグリーンロケッツ(10位)
- 東芝ブレイブルーパス(11位)
- キヤノンイーグルス(12位)
- 宗像サニックスブルース(13位)
- 日野レッドドルフィンズ(14位)
- NTTドコモレッドハリケーンズ(昇格)
- 三菱重工相模原ダイナボアーズ(昇格)
日本代表選手の所属チームは?
多くの日本代表の選手は、トップリーグのチームに所属しています。
お気に入りの選手がどのチームに所属しているのか、事前にチェックしましょう。
神戸製鋼コベルコスティーラーズ/神戸市
中島イシレリ、アタアタ・モエアキオラ、山中亮平、ラファエレ・ティモシー
サントリーサンゴリアス/府中市
北出卓也、ツイ・ヘンドリック、中村亮土、松島幸太朗、流大
ヤマハ発動機ジュビロ/磐田市
ヘル・ウヴェ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ/豊田市
木津悠輔、姫野和樹、茂野海人
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス/浦安市
アナマキ・レレイ・マフィ
パナソニックワイルドナイツ/熊谷市
稲垣啓太、ヴァル・アサエリ愛、坂手淳史、堀江翔太、福岡堅樹、松田力也
クボタスピアーズ/船橋市
ピーター・ラブスカフニ
Honda HEAT/鈴鹿市
具智元、レメキ・ロマノラヴァ
東芝ブレイブルーパス/府中市
リーチ・マイケル、徳永祥尭
キャノンイーグルス/町田市
田中史郎、田村優
宗像サニックスブルース/宗像市
ジェームス・ムーア
NTTドコモレッドハリケーンズ/住之江区
ヴィンピー・ファンデルヴァルト
トップリーグ開幕まで待てないという方には・・
大学ラグビーの名門、早明戦、早慶戦が地上波で放送されます。
関東大学ラグビー対抗戦「早稲田」対「慶應」
Eテレ LIVE:11月23日(土)午後2時-
関東大学ラグビー対抗戦「明治」対「早稲田」
NHK LIVE:12月1日(日)午後1時50分-
トップチャレンジリーグ
トップリーグに先駆けて、下部リーグに当たるトップチャレンジリーグが開催されます。
11月15日(金)に始まり、8チームによる総当たり戦を行ないます。日本代表ではウィリアム・トゥポウ(コカ・コーラレッドスパークス)やトンプソン・ルーク(近鉄ライナーズ)が参戦予定です。彼らの直接対決は、12月21日(土)博多の森球技場です。